高齢がん患者の医療と介護の連携に関する研究
〜高齢悪性リンパ腫患者の治療と自立性喪失、介護度増悪に関する前向き観察研究〜

1. 目的
新規高齢悪性リンパ腫患者を対象に抗リンパ腫治療を行い、自律性喪失または介護度増悪の頻度ならびに影響するリスク因子を前向き観察研究で検討し、リスク因子の重みづけからスコアリングシステムの構築を目ざす。また、未治療例も同様に検討をする。
1)評価項目と治療・調査スケジュール
 次頁の「研究の流れ」に沿って以下の評価に必要な情報を得る。
 1)-1 主要評価項目(Primary endpoint)
 治療群は治療開始後、未治療群は登録後1年の自立性喪失の頻度、要支援・要介護発生率(研究A)と介護度の悪化(研究B)の頻度とリスク因子を評価する。
 1)-2 二次評価項目(Secondary endpoint)
  ①1)-1と同じ評価を6か月、2年に行う。
  ②治療群はGrade 3,4の有害事象発生率、死亡原因、要介護フリー生存期間、全生存期間
  ③未治療群は死亡原因、要介護フリー生存期間、全生存期間
   高齢者機能評価G8、要介護状態の把握のための「基本チェックリスト」の結果も参考にする。

2. 対象症例
登録基準
① 70歳以上  
② DLBCL, FL (リンパ芽球型、バーキットリンパ腫を除く、その他のB細胞リンパ腫も登録可)
除外基準
① 意思決定が難しい症例。ただし認知障害があっても選好(好き嫌い)を表現できる例で、ケアギバーの協力が得らえる場合は参加できる。
② その他、担当の医療チームが研究に参加することが望ましくないと判断した症例

3. 症例数 
500例以上(研究A≧250例、研究B≧250例)

4. 研究期間
総試験実施期間:倫理委員会通過後~6年間(2023年2月6日~2029年2月5日)
登録期間:2023年2月6日~2026年2月5日(3年間)
観察期間:最終症例登録後2年(2026年2月6日~2028年2月5日)
解析、学会発表、論文発表:観察期間終了後1年(2028年2月6日~2029年2月5日)

5. 研究体制
研究代表者  照井康仁(埼玉医科大学病院 血液内科教授)
埼玉県入間郡毛呂山町毛呂本郷38
TEL:049-276-1111(代表)  e-mail yasuhito@saitama-med.ac.jp

研究・登録事務局 NPO法人臨床血液・腫瘍研究会
福岡市西区室見が丘1-14-6
TEL:092-406-4166FAX:092-406-8356 e-mail npo@chotsg.com

研究の流れ